With Everyone~全員で~

『学び合い』に取り組んで2年目の高校教員。

説得力ー学級通信よりー

「説得力」

 課題の提出が遅れるときに先生たちに「またか」とか「なんでだ」とか言われる人もいる。また、オンライン授業で画面に映ってないからって「何している」とか特別に声をかけられて確認されたりする人がこの中にはいる。

 一方で、「やったんですけど家に置いてきてしまいました・・・」「じゃあ、明日でいいよ」で済んでしまう人がいる。ちょっと電波が悪くて画面が映っていなくても何も言われない人もいる。人によってはこれを“えこひいき”と言い、「あいつは何でなにも言われないんだ」と訴える。

 

 前者と後者にはどんな違いがあるんだろうか。

 

 前者の人は「説得力」がない。後者の人は「説得力」がある。これだけの違いだろう。日頃の行いや話しているときの言葉や表情、見かける時の行動や態度などあらゆる項目で後者の人には「説得力」がある。人は日々の行動や言葉で自然と相手に評価をされている。友達同士でも同じ。先輩後輩でも同じ。後輩が先輩を評価することも当たり前。実際、あの先輩は…ってあると思う。あの先生は…ってあると思う。立場ではなく、出会った人や関わる人すべてを自然に自分の中で評価して対応しているものだと思う。だからこそ、その相手にどんな印象を与えているかで、その後の自分に跳ね返ってくることが多い。

 

 ◯◯なら、って言ってお願いを聞いてもらえるようなクラスや人になれるかどうかを左右するのが「説得力」です。「あの人がいうなら」って相手を思わせる「説得力」って本当に大事な力で、これに年齢は関係ありません。多かれ少なかれ君たちにも備わっているものです。

 

 いろんなことをして、多くの経験をして、世の中で活躍する人になるために、今から「説得力」という力を意識して、自分の行動や態度、表情、言葉を気にしながら、周囲を味方にしてもらいたい。それと同時に周りの誰かの味方にもなってほしい。そうするだけ、多くの場面で自分を助けてくれるでしょう。

 

 さぁ、みんなの説得力はどのくらいあるんだろうか。みんなの日々の周囲への印象が君たちを助けるのか、足を引っ張るのか、君たちに返ってくる。それは明日かもしれないし、3年後かもしれない。今日から改められる部分を改めよう。何度も言うが、人は自然にどんな間にも評価をしながら対応を変えるものだから、誰に対しても説得力を獲得するのは本当に大変なことである。強い意志を持って、自分の「説得力」を磨いていこう。

 

 

 オンライン授業は、画面の向こうで何をしているかこちらからではわからない。だからこそ、イメージで「こうしているんだろうな・・・」って考えざるを得ない。また、違った側面から人に評価を受けていることになるね。どんな過ごし方をすべきか考えてもらいたい。